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くにのあゆみ

提供: わがこと日本
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『くにのあゆみ』は、昭和21年(1946年)9月に文部省が発行した、占領期最初の国定日本歴史教科書(国民学校初等科用)である。上・下2冊。

成立

昭和20年12月31日の GHQ 指令(SCAPIN-519)で日本歴史の授業が停止された後、GHQ の民間情報教育局(CIE)の監督のもと、文部省が新しい教科書を編纂した。執筆は家永三郎・岡田章雄・大久保利謙・森末義彰らが担当し、CIE の指示で草稿は何度も書き直された。[1]

内容の特徴

  • 神代(天照大神・天孫降臨)の記述をやめ、考古学的な石器時代・弥生時代から始めた
  • 天皇中心の政治史から、庶民の生活・文化の記述を増やした
  • 戦争については「太平洋戦争」の名称を用い、敗戦に至る経過を簡潔に記した

占領期以降の記述との違い

占領期以前の記述・扱い 占領期以降の記述・扱い
昭和18年の『初等科国史』は天照大神から始まり、歴代天皇と国体の発展を軸に叙述された。神武天皇の即位を紀元とし、皇紀を用いた。 神話は歴史から切り離され、考古学的記述に置き換えられた。以後の検定教科書もこの構成を踏襲しており、建国神話を「歴史」として教えることはなくなった。

『くにのあゆみ』はわずか1年で使用を終え、昭和22年からは検定教科書制度に移った。

出典

  1. 家永三郎『くにのあゆみ』刊行にいたるまで(『歴史学研究』第3号、1946年)。

関連項目