コンテンツにスキップ

ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム

提供: わがこと日本

ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム(War Guilt Information Program、WGIP)は、GHQ 民間情報教育局(CIE)が占領期に行った、戦争の責任と日本軍の行為を日本国民に周知させるための情報宣伝計画である。江藤淳が1980年代にその存在を紹介し、以後の論争の対象となった。

資料上の根拠

CIE の文書には、昭和23年(1948年)2月から3月にかけての「ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム」と題する計画書があり、第1段階(1945年10月〜)、第2段階(1946年6月〜)、第3段階(1948年〜)に分けて、新聞・ラジオ・映画を通じた宣伝活動を記述している。[1] 新聞連載「太平洋戦争史」、ラジオ番組「真相はこうだ」はその第1段階に位置づけられる。

評価

江藤淳は、この計画と民間検閲支隊の検閲が一体となって、戦後日本人の歴史認識を形成したと論じた。一方、賀茂道子は CIE 文書の全体を検討し、計画の中心は「軍国主義指導者と国民を区別し、指導者の責任を周知する」ことにあり、国民全体に罪悪感を植え付ける意図は文書からは読み取れないと論じている。[2] 計画の規模と効果をめぐる評価は現在も分かれている。

占領期以降の記述との違い

占領期以前の記述・扱い 占領期以降の記述・扱い
戦争の経過は「大東亜戦争」の名のもとに日本の視点から報じられ、教えられていた。 太平洋戦争」の名のもとに連合国の視点による戦史が新聞・ラジオ・教科書で語られるようになった。この転換が占領軍の計画的な情報政策によるものであったことは、1980年代に資料が公開されるまで一般には知られていなかった。

出典

  1. 江藤淳『閉された言語空間』文藝春秋、1989年。
  2. 賀茂道子『ウォー・ギルト・プログラム GHQ情報教育政策の実像』法政大学出版局、2018年。

関連項目